7/05/2014

微笑ましい。



最寄り駅を降り、自宅と反対に歩くとある住宅街の洋菓子屋さんのケーキが好きである。
ここのケーキを食べると幸せな気持ちになる。突然、閉店ですという張り紙が貼られそうな雰囲気がある洋菓子屋さん。 なくならないことを願いながらもいつもいつも、これが最後になるかもしれないと大事に食べたくなるような、そんなケーキである。


美容院までは歩いて行ける。早めに家を出たため寄り道をした。 近くのモスバーガーで珈琲とサラダを注文した。今日のレタスとトマトは河瀬さんと古原さんの畑でできましと小さな黒板に書いてあった。 勿論知らない人だけど、その新鮮なサラダが更に美味しく感じる。小さな男の子がお父さんと一緒に隣の隣に座る。その小さな男の子は、お父さんと頭がくっつきそうになる位の距離で小さな声で話をしている。耳をすましてみると、お父さんがこう言っていた。「ここの野菜は他のハンバーガー屋さんと違うだろう?美味しいな。」「うん、とっても美味しい。」 そんな内緒話のような会話を聞いていると、隣に小さな女の子とお父さんが座った。 男同士ではないからか、特に隣の親子は会話をもたない。でも楽しそうにしている。しばらくして、私が荷物をとりそろそろ行こうか考えていると、女の子が立った。そして、椅子を壁ぎわまで寄せて座りなおした。それをみていたお父さんは最初不思議そうな顔をしていたが、「そっか、そういうことか。」と女の子に笑顔をみせた。そう、彼女は私が出やすいように椅子をずらしてくれたのだ。

赤ちゃんは好きである。でも子供は少々苦手である。けれども、そこにいた小さな男の子と女の子のおかげでその苦手な気分は随分と小さなものになった。 その「微笑ましい」光景に出会ったことで。普段あまり「微笑ましい」という言葉を使うことはないけれど、もっと使うことがあれば満ち足りた気分になるのではないかと、そう思ったのである。

更に短くした髪の毛に満足し、美容院をでるとしとしとと降っていた雨は止んでいた。

世間がなんだかざわざわしているこの頃。
反対意見も大事であるが、現状がどれだけ素晴らしいものであったかを国民が再認識するためには、反対意見は時々お休みにして今までのことを讃える時間を皆でもつのはどうだろうか。 怒りのパワーが強すぎると、大事なことがみえなくなってしまうことがあるかもしれないから。

そんなことを、なんとなく気分がよくなった私は歩きながら思ったのである。



0 件のコメント: