1/28/2013

海外赴任。

カタール、バーレーン、オマーンという国に行ったことがある。
イスラムの文化や建物やファッションが好きである私にとって、全てが刺激的で楽しかった。       以前勤務していた検診センターは海外赴任の人達の検診が主であった。
私の担当は、負荷心電図であった。安静時の心電図をとり、その後20分間の自転車こぎをしてもらう。その間の心電図をとり、心臓に負担がかかった時に異常がでないかをみるものである。

赴任地域に中東が多い会社であり、私の知らない国の話を沢山聞かせてくれた。そこで、仲良くなった夫妻と、おじさまがバーレーンに招待してくれたのである。

非日常である旅では、生きているという日常以外は非日常である。小さな窓からのぞく国はとても輝いて見えるのである。異国という言葉がぴったりであり、その響きが更に私の好奇心をざわざわとざわめきたてるのである。小さな窓からみるその国々に、危険という言葉は連想できない。

最近起きたアルジェリアのニュースに大きな衝撃を受けた。
検診にきていた人達の多くは単身赴任であった。女性や子供を連れて行くには危険な場所だからね、日本人学校もないしね、家族も怖いからって遊びにはこないよ。そんな言葉を思い出した。その時は気に留めてなかったその言葉を思い出し、その言葉の重みに気づいたのである。

政治や宗教の問題は複雑であり、日本人にはない感覚も多くあるため、首をかしげることは多い。けれども、今回の悲しいニュースは首をかしげるだけではすまされない。もっと自分の国の世界での位置を考えて、沢山のことを考えなくてはいけないのだと、そう思った。日揮という会社がアルジェリアで活躍をしていた事実は、今回のことで知った。そして、世界には沢山の日本の会社が活躍していることも。そして、政府のあり方も。

数日前の産經新聞に、木山 聡さんの恩師が追悼の手記を載せていた。その手記を読み、更に考えた。その手記の最後はこう締めくくられていた。

インターネットでは日揮は社員の安全を確保できない限り撤退すべきという意見があったが、とんでもない。日揮は欧米企業と競争し、日本のためにも競争している。日揮一社で軍隊や警察はもてず、企業には限界がある。欧米企業は国が守っている。邦人の安全確保は国の義務である。その中で日揮は犠牲者に関する情報の出し方を見てもよく社員と社員の家族を守っていると思う。木山君の冥福を祈るとともに、虚構の安心、安全に温々としていた日本人に代わり、ごめんなさい、すまなかった。そして今までありがとう。と言いたい。木山君の命と引き換えにするのにはあまりにもったいない話であるが、少なくとも残されたわれわれは、日本の虚構の安心、安全をもう一度考え直すべきである。

虚構が虚構でなくなり、赴任している人達が安心、安全に働ける環境を、、、、、願いたい。