9/10/2011

「一年の世界旅を終え、笑顔で日本に戻ってきました。」  


                                             ホーチミンにて。   

去年の今頃、世界一周の航空券を持ち、友人である彼は世界へ旅だった。
たまに、ふっとどこかの国からair mailが届き、たまにPC mailが届いていた。
日本にいた時からそんな友人であり、そんな私にとっては突然、彼にとっては必然の
連絡は、日常にほんの少しのスパイスをふりかけてくれるものであったのだ。

大きな事故に遭って、生死をさまよった彼とは病院で会った。退院をしてリハビリを始め、
そして元気になった。  そんな友人にいろんな国からair mailを送った。

そして、去年。私のように旅をしようと思うと言い残し、世界へ旅だった。
そして、最近帰国したようである。

登山家のくりき君が好きである。カンブリア宮殿に出演した彼はこんな感じのことを話していた。
「頂上での喜びは一瞬なのだ。それを分かち合うものはいない。下山して友人と会いその話をしてもその喜びを共有することはできない。」 
だから彼はPC上でひとりでの登山を自分どりして生中継する。世界中に配信するのだ。
彼はそうすることで、世界中の人と登山をするのだ。

親友と旅にでたことがある。それは決して楽しいだけの旅ではなかった。
知らない国で、街で、言葉は通じない。異文化。ご飯を食べるのも、宿を探すのも全てが、「困難」という壁の後ろにあった。その、ぬりかべのような壁の前を超えようとするたびに不安定となった。疲労や不安やいろんな感情が私たちの間に距離を作った。それでも、今でもその旅をふたりで会うたびする。あの人は元気かなぁ。あの料理は美味しかったね。寒かったね。怖かったね。 そんなたわいもない会話をいつもいつもする。そして、あの時の自分たちは一生懸命生きていたと実感する。そして、なんともいえない嬉しさがこみ上げる。 一緒に旅にでてよかったという気持ちが体中に染み込んでいく。それは不思議なことに月日が経つにつれて体の奥まで染み込んでいくのである。

ひとり旅は自分を強くする。頼る人がいない状況に置かれたとき人はものすごい自分に会える気がする。自分で新しい自分を発見するにはやっぱりひとり旅であると思う。  でも、いろんなことは誰かと感じたいと、思う。  その時にやっと自分の中でリアルな旅が始まるのかもしれない。  もう一回20代半ばのような旅をするのは難しいかもしれない。それでも私は旅人でありたいと思う。

友人が帰国して、またそんな気持ちに火がつく。

「一年の世界旅を終え、笑顔で日本に戻ってきました。」

たったそれだけの連絡が、私の心をざわつかせる。
いつか、彼が日本でいつもの日常に戻った時に会いたいと思う。

今から楽しみにしている。友人がどんな話をしてくれるのか。

最初にでてくる国はどこかなぁ。  

1 件のコメント:

keef riff hand さんのコメント...

良い話ですね!!あなたが言う旅と自分は似ていますね!言葉がすーっと入ってきます。

確かに20歳の時のように勢いは無いかもしれないけど、一つ一つの旅に深みが増し内容の濃い良い旅に出来るのはのは年と経験だと想います。

そんな、旅が素晴らしいです。
keef riff hand