4/27/2011

言葉。

ひとり旅が寂しくなる時期って意外と早い。誰かに逢いたいとか、日本に帰りたいとかそういう気持ちになるわけではないが、なんとなく寂しいのである。誰とも話さないって結構寂しい。でも、私の選んだゲストハウスはちょっと高級だったため(・・といってもドミトリー900円レベルの話であるが。)、1階に素敵なBarがあった。

一週間毎日同じ席に座った。スタッフも「ここは貴方の席ね。」と言い、降りてくると私のためにその席に扇風機と虫除けキャンドルを持ってきてくれた。夜も帰宅すると、部屋には行かず毎日ここでBeerを飲んで何かを思っていた。スタッフは目が合えば必ず笑いかけてくれ、時々やってきては今日の出来事を聞く。後はほっといてくれる。それでも、私が何か用があれば、顔をあげた瞬間に「何かある?」と言いながらやってくる。

とても居心地がよかった。最近、あの席に座りたいって思う。ブエノスアイレスのあのYHのベンチに座りたいと思って以来なかった思い・・・今あの席に座りたい。

日本にいれば、言葉を考えなくとも母国語で自由に会話を楽しめる。それなのに、今はあの空間で、会話をしたいのである。

声帯をとってしまい声が出せない患者さんがいる。それでも沢山のリハビリの成果で、空気のような声でほんの少しの会話をすることができる。とてつもなく大変なことだけど。

朝の環境整備に行った。終わって出るときに空気のような声だけど耳にどんな声よりもしっかりと聞こえてきた。「ありがとう。」って言葉が。

たったひと言なのに、嬉しくなる。言葉って、こういう事なんだろうって思った。そして「ありがとう。」って言葉はどんな言葉より好きだなってしみじみ思った。

そういえば、旅をしていて最初に覚える言葉はその国の「ありがとう。」だな。

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