4/30/2009

青春18切符

青春18切符を購入したものの、時間がどうしても確保できなかったため、のんびり旅は諦めて、その切符は母に「大好きな小旅行に行ったらどうかしら?」との手紙付で送った。

母は旅の先輩である。パスポートは持ったことがないため国内ではあるが、沖縄以外の土地はほぼ周ったというバックパッカーである。母はお寺や花や陶器が好きである。今も家で使う食器には沢山の思い入れがあるようである。欠けてしまったり、割ってしまったりすると「形あるものはいつか壊れるのよね・・。」と自分自身に言い聞かしている。

最近、あるお店に大事な本を2冊忘れてきてしまった。気づいたのは1時間後。大事にしていた本なのですぐに戻った。けれども非情にも本は見当たらなかった。とてもとても大事にしていたのに・・・。あの本は一体今、誰のもとにいるのだろうか。誰かを幸せにしているのならそれはそれでいい。でも違うのなら返してほしい。また、あのお店のあそこに、こっそりとで構わないから。

形あるものが壊れるように、物はいつか自分から離れる、人との別れがあるように。 ・・・・ということなのだろう。でも。

そういえば、ある小説にこんな話があった。ある時、大好きな本を売った女性。なぜ売ったのかは自分でもよくわからない。でもなんとなく売ってしまった。そして、ある時、どこかの国を旅していると、その国の古本の中に自分がかつて売った本があった。そして、またその自分の本である印があるその本を購入する。・・・・確かそんな話であった。なぜか、その話がとても好きである。そのぼやけた感じのお話にいろいろなものが詰まっているように思ったから。

私の大事な本はきっと今、旅をしている。きっとそうなのだろう。役割を果たした時、きっとまた戻ってくるに違いない。

母から電話があった。青春18切符を使い思う存分楽しんできたようだ。5回分の残りは、下の弟が彼女と一緒に日光を旅するのに使ったとか。私の大好きな青春18切符。その切符はいろんな人達にいつまでも消えない記憶をプレゼントしているのだろう。

今度こそ、青春18切符を購入してのんびり旅に行こう。それまでは、時刻表で楽しむこととしよう。

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